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開催日 2004/10/23
コンディション 晴れ/国立競技場
試合名称 Jリーグ2ndステージ 清水vs東京V
試合結果 清水0−4東京V

 
背番号 ポジション 選手名  評価 背番号 ポジション 選手名
16 GK  西部洋平 6.5 21 GK  高木義成
11 DF  森岡隆三 4 5 DF  米山篤志
2 DF  斉藤俊秀 5 3 DF  ウベダ
3 DF  池田昇平 5.5 15 DF  相馬崇人→三浦(84分)
22 MF  太田圭輔 5 2 MF  山田卓也
7 MF  伊東輝悦 5 8 MF  小林大悟
4 MF  戸田和幸 5.5 4 MF  林 健太郎
14 MF  高木純平 5 32 MF  小林慶行
13 MF  平松康平→澤登(45分) 4.5 22 MF  平野 孝→ウーゴ(75分)
18 FW  チョ ジェジン 4.5 11 FW  平本一樹
9 FW  北嶋秀朗→アラウージョ(55分) 5 16 FW  桜井直人→森本(80分)
    控え選手名       控え選手名
20 GK  黒河貴矢   1 GK  水原大樹
27 MF  村松 潤   31 DF  李 康珍
10 MF  澤登正朗 5 6 DF  三浦淳宏
15 MF  久保山由清   10 MF  ウーゴ
8 FW  アラウージョ 5 25 FW  森本貴幸


 今シーズンは完全に終わったと。
 そんな風に思えるような試合。

 悲しかったなぁ、この負け方は・・・・。

 この試合で、清水はある挑戦をした。
 それは、前節今ひとつ機能しなかった、平松とジェジンのFWに澤登をトップ下の据えた布陣の問題点を解消すべく、今節はジェジンのパートナーに北嶋を起用し、平松をトップ下に据えるという、前三人にターゲット能力のある選手を使ったシステムだ。
 この形の目指すところは、タメの作れる平松澤登の併用により、序盤こそ前線でのボールキープ率を高め、波状攻撃を仕掛けたものの、肝心のところで息切れしてしまい、その際に交代出場させる選手の中にタメを作って流れを変えられるようなプレーヤー、というカードを失ってしまった事を反省材料に、前線にターゲット二枚を起用し、そこで楔を受ける事を前提に、平松が自由に動いて相手の裏を狙い、そしてトップ下で受けて捌く、といったことを想定して採用したと考えられる。
 その際、前述した交代のカードは澤登ということになる。

 ただし、その思惑は大きく外れる。
 個人的にも期待していた布陣だっただけに残念だったのだけれど、攻守両面で東京Vに圧倒されてしまった。
 要因としては戦術云々以前の問題があると思えるけれど、では何故そのような姿勢で望むことになってしまったのか、について考えてみよう。

 僕が思うに、要因として考えられるポイントに対ヴェルディ戦における1stの勝利の仕方が挙げられるように思えて仕方が無い。
 時間がある方は、今回の感想を読み終えた後に、1stのベルディ戦の感想を読んで見ると面白いかもしれないけれど、あの試合は1st終盤で3得点しての勝利と、ある程度今やろうとしているサッカーにメドのつくような組織的なディフェンスが出来た試合で、選手達もその時のイメージを持って試合に挑んでいるのではないかと思うのである。
 ナビスコ杯決勝トーナメントでの東京V戦でも同様の敗戦要因が考えられるのだけれど、1stでヴェルディに勝利したときの清水DFは、全体を引き気味にして相手にボールを回させた上でのカウンターからことごとくヴェルディの背後を突いての勝利だったと記憶している。
 清水の選手達がヴェルディ戦でやろうとしていることは、戦前から既にこの”ボールをまわさせる”という事があるように思える。
 僕の意見としては、この意識が強すぎて、”相手に持たせても良い”と勘違いした認識の上でのディフェンスになってしまい、結果的に全てのアプローチが相手にボールを持たせ、前を向かれてからになっているんじゃないかと感じた。
 実際問題、1stではボールをまわさせている。
 しかし、全体がコンパクトにまとまって、トップから最終ラインまでの距離が非常に短い中でプレーしており、狭い中でさえもボールをまわすのがうまいベルディがボールを回していた という状況だ。
 ベルディは試合を支配しているように見えて、楔のボールなどへは、マークをきちんとつかんだ清水ディフェンスが厳しくいっており、縦パスはきちんと潰していた
 さらに、全体がコンパクトという事で、ディフェンスとしての各選手同士の距離も近く、すばやくフォローもできており、その中でベルディもコンパクトなラインでプレーしている状況のため、カウンターがズバリ決まった というような形である。

 そのような理想的なスタイルで勝利できたイメージが強すぎるのか、この試合においても、引いて相手に持たせる という点のみが意識として試合の中に浮かびでてしまい、重要なポイントである ”全体がコンパクトである” という点と ”縦パスには厳しく” という点についておろそかになってしまった印象だ。
 特に前線と、最終ラインの間での守備における意思疎通は欠いた印象が強く、序盤からトップと最終ラインとの間には随分距離があった
 それに伴い、ボールをカットする位置が低く、トップは二人が揃って高い位置に張ったままで、平松を加えた三人が同じ動きをしてしまっていたため、中盤に広大なスペースが出来てしまい、プレスが掛からず、相手が最終ラインに勝負に来る際には、必ず前を向いた状態で仕掛けられてしまった
 いかに最後にふんばるつもりでいても、前を向いた状態で、中盤から突っかけられれば少々無理があるというもの。
 特に、バイタルエリアに積極的に顔を出して、中盤から楔のボールを引き出して基点になりつつも、ドリブルやランニングで積極的に仕掛けてきた桜井には手を焼いて、中央でポイントを作られては、平野、小林大、山田、林の流動的な攻撃参加を招いてしまった。
 このポジションチェンジを促すような、各選手のランニングとスペースを創るアクションは、一時期の磐田を見ているようにすばらしかった。
 それではマークだってつかめないし、フリーの相手を生むのも時間の問題に決まっている。

 前記したような状態で、戸田と伊東に守備面での貢献を問われても、カバーしなくてはならないエリアが広すぎ、結果的にそれを補うため、両サイドも守備に引っ張られることになってしまい、全体が押し込まれることとなってしまった。
 やはり、ヴェルディのようにパス回しがうまいチームを相手にするときは、DFだけで疲れてしまわないために、ボールを持たせる という戦術も必要ではあるけれど、きちんと縦パスには潰しに動かなくてはならないし、序盤から必要以上にトップとの距離をつくり、ズルズルと引いてしまったのにも問題があったといえるだろう。
 ナビスコ杯の敗戦と、この敗戦を持って、対ベルディ対策としての1stの幻想は捨てなくてはならない。
 相手に持たせて回させる というのは、各局面でもきちんと人にディフェンスにいけていて、あくまで肝心な局面で前を向かせないことを前提にいえるのであって、自由にボールを回せる状態を指すものでは無い。

 また、守備面だけではなく攻撃面においても、清水オフェンス陣は、東京Vのオフェンス陣と比較すると、この日のスタメンの前三人の出来は厳しいものがある。
 三人が三人ともトップで張ってしまったり、裏を狙って動きが止まっていたりと、せっかくターゲットとして配置しても、皆が同じ動きでは意味が無い
 それぞれが、せっかくとして機能できるスキルを持っているのだから、誰かが中盤に顔を出したら誰かはを狙って、誰かはその二人がDFを引き連れて動いたことで空けたスペースを狙ってボールを受ける といったように、もっとそれぞれに臨機応変な判断と、それに付随するランニングが必要だった。
 また、せっかくトップにボールが入っても、その後のイージーミスでボールを失ってしまったりといったあたりは、相変わらずの課題だ。
 特に平松については、トップに入った時のようなキープ力は見せられず、加えてボールを持ってからのパスだしについても、決定的なミスが多すぎた。やはり平松はパッサーではなく、FWの選手なんだと思う。

 ボールをカットしたときに、トップでボールをキープできなければ、最終ラインも上げられないわけで、”全体的に相手にボールを持たせてから”という間違った解釈での意識があったと想定できるにせよ、トップの動きは少なく、そしてミスが多かった。
 S極の北嶋のインタビューを読んでいて、「自分がポストプレーをやっている時に、もう一人にやってほしいプレーをやろう とジェジンに話した」 というようなコメントを見つけ、それを実践してくれたのであれば、間違いなくもっと良いパフォーマンスが見られたはず。
 僕はこのコメントに期待していたのに、二人が同じプレーをしていたら、そりゃ機能するわけないでしょう??

 この試合、森岡のレッドカード二枚による退場により、完璧に負けた と思ったのだけれど、その”負けた”と感じた原因は、それ以前に見せていたサッカーがあまりに酷かったからだと思う。
 昨年のレッズ戦にしても、今年の2nd広島戦にしても、一人退場してからの方が好パフォーマンスを見せていたという実績はあるわけで、本来簡単にあきらめなくても良い場面で、この日の僕はあきらめていた。
 だって、それくらいどうしようも無い内容に見えたから。

 結果的に、戸田もイエロー累積となり、次節は森岡戸田というチームにとって重要な二人が欠場となる。
 加えて、斉藤もこの日の試合中に肋骨を強打しており、出場が危ぶまれていると聞く。
 それだけに、冒頭のコメントとなった訳である。

 残りの試合は、強豪がひしめいているだけに、まともにやっても難しいだろう。それだけに、必死にプレーする姿が見たい。

 ”こうすれば勝てる”という変な先入観を持ってプレーすることで、楽をしようと考えるのはもうやめるべきで、全ての試合に全力を掛けて挑まなければならない。挑んでほしい。挑むべき。

 この試合、唯一の救いは西部か。
  ・・・もう一つあいている外国人枠を使って、フィジカルが強くタメの作れるパッサ−タイプのブラジル人がほしい。


 課題
 ・守備への切り替えの各選手の共通認識不足による間延びした布陣
 ・またもセットプレー
 ・攻守の切り替え時のイージーミス

 光明
 ・西部